営業の実践ガイド
営業メモの取り方|発言・事実・推測を分け、次の担当へつなぐ

営業メモの取り方を考えるときは、後から別の担当者が読んでも使える形にしましょう。何が確認済みで何が残っているかを、判断できるように書きます。この記事は商談や接客を継続するための記録を扱います。以下の分類と記入欄は本記事独自の編集上の提案で、例はすべて架空です。実際の顧客情報や自社の標準帳票は掲載していません。
営業メモは、相手の発言、資料で確かめた事実、自分の推測、未確認事項を分けて残しましょう。会話の最後に約束した内容を確かめ、次の行動へ担当者と期限を付けます。記録後も確認の出どころと更新履歴を残し、勤務先が指定する保存・共有方法に従ってください。
目次読みたい項目から確認できます
会話の前に、書く場所と記入欄を決める
勤務先で指定された記録先があるか、まず担当者へ確認してください。紙のメモを使ってよいか、正式な記録へいつ転記するか、誰へ共有するかも確かめます。許可を得ていない個人用アプリを、新しい記録先として使わないようにしましょう。
本記事では、冒頭に「日時・記録者・社内で使う案件識別子・会話の目的」を置く形を提案します。本文は四つの分類と次の行動に分けましょう。
顧客名や連絡先を複製する必要があるかは、指定の手順に沿って判断してください。
メモを取る際の説明も現場のルールに合わせて確認しましょう。手書きや入力のメモの許可は、その範囲で受け止めてください。録音、画面撮影、外部サービスへの転送まで認められたと解釈しないようにしましょう。
練習用のシートには、実在する人の情報を入れず、架空の設定だけを使います。

四つの欄で、発言と確認済みの事実を分ける
相手の説明を書いた欄と、資料で裏付けた欄を分けてください。例えば相手が「今の料金はこのくらい」と話した場合を考えましょう。請求内容を確認していなければ、確定した料金として転記しないようにします。
| 記号・分類 | 書くもの | 添える情報 |
|---|---|---|
| 発:相手の発言 | 話した内容。要約なら要約と明記 | 誰が、いつ述べたか |
| 確:確認済みの事実 | 資料や正式な回答で確かめた内容 | 資料名・該当箇所・確認日 |
| 仮:自分の推測 | まだ裏付けていない解釈 | 推測した記録者と確認の必要性 |
| 未:未確認 | 判断に必要だが分かっていない点 | 確認先と次の作業 |
「検討したい」という発言を「購入予定」へ置き換えないでください。また、「説明を聞いた」ことと「条件に同意した」ことも別に扱います。推測欄は相手の性格を採点するために使わず、業務上必要な仮説だけに絞りましょう。
会話中は、数字・否定・条件を省略しない
すべての発話を書き取ろうとせず、判断に使う条件と約束を優先してメモしてください。特に金額、対象期間、数量、日時は単位と一緒に残します。「五千円」と聞いたときに月額か一回分か分からなければ、その点を未確認にしてください。
「今は決めない」「条件が分かれば考える」のような否定や条件付きの表現も省略しないようにします。「検討」という一語へ縮める前に、何を検討するか、まだ決まっていないことは何かを残してください。言葉を正確に再現できない部分は、引用符を使わず要約として書きましょう。
自分だけに分かる略語を使ったら、正式な記録へ直すときに説明を補ってください。相手の発言を思い出せない箇所は、記憶でつなげず「記録不十分・再確認」と残します。聞き逃した条件が判断に必要なら、その場で確認するか、確認作業として持ち帰りましょう。
終了前に、次の行動と連絡の希望を確かめる
会話を終える前に、合意した内容だけを読み合わせてください。「こちらで何を確認するか」「いつまでに何を伝えるか」「相手側で行うことがあるか」を区切って確認します。営業側が提案した日時を、相手が了承した期限として書かないようにしましょう。
次の行動は、動詞と対象を含めて記録してください。「要確認」だけで終わらず、「担当者が、希望日の対象席の空きを確認する」の形にします。担当と期限が決まっていない場合は、未定のまま明示し、誰へ決定を依頼するかを残してください。
- 何をする:確認・送付・訂正などの作業と対象
- 誰がする:担当者、または担当を決める人
- いつまで:合意済みの期限、または期限未定
- 何で完了か:確認結果や送付済みなどの状態
- どう伝える:連絡を希望しているか、方法と日時は確認済みか
連絡不要と言われたら、その意向を次の行動欄にも反映します。連絡先を持っているだけで、追って連絡する約束があるとは扱わないでください。
架空のメモを、引き継げる記録へ整える
以下は書き分けを練習するための架空例です。題材は作業スペースの案内で、実在の会話、商品、顧客の要望を再現したものではありません。
整理前:料金が気になる。来週使うかも。空き確認して連絡。
このメモを完成させるために、不足した情報を想像で足すのはやめましょう。ここでは、仮想の追加設定を与えます。「相手は今日は決めないと発言」「料金資料は確認済み」「利用日と連絡希望は未確認」という設定です。この場合、次のように書き分けます。
| 欄 | 架空の記入例 |
|---|---|
| 発 | 相手の発言の要約:料金を比較したい。今日は決めない |
| 確 | 架空の料金資料・練習版の料金欄を確認。会話中に提示済み |
| 仮 | 記録者の推測:価格を優先するかもしれない。優先順位は未確認 |
| 未 | 利用日、予約の希望、次回連絡の希望 |
| 次の行動 | 記録者から上長へ未確認事項を引き継ぎ、案内の続け方を確認。期限は未定 |
この段階では「予約見込みあり」「明日電話する」を追加しません。必要な確認が残ることを示した状態で引き継ぎます。実務では資料の版、確認日時、担当者も所定の欄へ記入してください。
引き継ぐときは、現在の状態と変更の経緯を残す
引き継ぎの先頭には、「現在どこまで進んだか」「次に誰が何をするか」「止まっている理由」を短く置きます。その下に、発言や資料を確認できる参照先を付けてください。読む人が、自分の推測と相手との約束を区別できるかを点検しましょう。
希望や条件が変わった場合は、古い情報を無言で上書きしないでください。指定の方法で変更日時・変更内容・確認先を記録しましょう。例えば「当初の希望日から変更あり。新しい希望日は本人へ再確認待ち」と残し、確定前の情報を次の担当者が予約に使わないようにします。
相手の発言と資料が食い違う場合も、どちらかを勝手に削除しないでください。相違している項目と、確認を引き受けた担当者を記録します。
引き継ぎの送信だけで作業完了にせず、勤務先の手順に沿って担当の決定や受領の確認まで進めましょう。
保存先を点検し、次回は未確認欄から再開する
記録の最後は、保存先、閲覧できる人、転記後の紙や一時メモの扱いを確認してください。保管や削除は勤務先の指示に従い、私物端末や個人のクラウドへ複製しないようにしましょう。
勉強用の振り返りへ持ち出す場合も、顧客情報や社内資料をそのまま写さず、利用できる範囲を先に確かめます。
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出典:株式会社As「下剋上インターン|大学生のための営業インターン紹介」(「半年後に、何が変わるか。」内「例:私たち自身が運営する現場」の条件表)(公表・更新日:記載なし、確認日:2026-10-08)。
この案内から記録様式や使用ツールまでは判断せず、参加先へ確認してください。仕事内容は営業インターンの種類と選び方、候補探しは長期インターンの探し方を参照できます。
次回は前のメモの未確認欄と次の行動欄を開き、済んだ作業を確認してから進めましょう。初めの一枚では、発・確・仮・未の区別と、担当・期限が空欄になっていないかを点検してください。