営業の仕事を学ぶ
営業の見込み客リサーチはどう進める?
企業の事実、提案との接点、まだ分からないことを分ける

営業の見込み客リサーチの方法を学ぶなら、会社名を集める前に「何を根拠に候補へ残すか」を確認しましょう。この記事は、応募先の企業研究ではなく、営業担当へ渡す調査メモを作る編集部の練習案です。実際の営業連絡は含みません。
対象企業の条件を担当者と決め、法人を照合してから、公式情報と確認日を記録しましょう。公開された事実、提案との接点という自分の仮説、相手へ確かめたい点を分け、連絡の可否が未確認の候補は調査済みだけで送信対象にしないでください。
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調べる前に、残す条件と外す条件を聞く
最初に、営業担当へ今回の対象を聞きましょう。業種、提供地域、対象の事業、既存顧客や連絡停止先の除外など、会社が決めている条件を使います。「有名だから」「成長していそうだから」という印象だけで候補を増やさないようにします。
対象条件は、公開情報で確認できるものと、社内記録や相手への確認が必要なものに分ける案です。たとえば「指定地域に対象事業の拠点がある」は確認するページを探します。一方「予算がある」は、企業の規模だけから埋めず、未確認と残してください。
調査に使ってよい情報源と保存先も確認します。許可なく個人のSNSを追ったり、私的な連絡先を集めたりせず、業務の目的に必要な公開情報へ範囲を絞る方法を提案します。候補リストの完成と、外部へ連絡する許可は別の確認にしてください。
似た社名を、同じ法人と決めない
国税庁法人番号公表サイトの基本3情報は、商号又は名称、本店又は主たる事務所の所在地、法人番号です。
出典:国税庁「法人番号とは」(法人番号の公表/基本3情報。公表・更新日:記載なし、確認日:2026-10-13)。
調査では、会社の公式サイトにある法人名と所在地を読み、公表情報と照合する案です。ブランド名、店舗名、運営会社名が同じかを確かめ、見つからない場合は名前の一部だけで別の会社を選ばないようにしましょう。
法人番号の照合を、その会社に購買意欲がある、信用に問題がない、営業連絡を受け付ける、という判断の代わりにしないでください。調査メモでは法人の識別と、連絡の目的を別の欄にします。
親会社のニュースを子会社の予定として書いたり、本店所在地を今回の営業対象拠点と決めたりしない点も確認しましょう。運営主体が分からない候補は、公式サイトの会社概要や担当者が認めた資料で確認するまで保留する案です。

事実の欄には、ページと日付を一緒に残す
企業の事業紹介、拠点一覧、公式のお知らせなどを読み、今回の対象条件に関係する部分だけを短く記録します。元ページのURL、ページ名、公表日または更新日、読んだ日を添えましょう。日付が見当たらなければ「記載なし」とし、新しい発表だと推測しないようにします。
ニュースを使う場合は、「開設を発表」と「営業を開始」を区別する案です。予定の発表だけを読んだら、予定として記録します。現在どうなっているかが判断に必要なら、後日の公式案内も確かめてください。
ページから抜き出した事実に、自分の理由付けを混ぜないでください。「新拠点の案内がある」は事実の候補ですが、「人手不足に違いない」は別の仮説です。原文を長く貼り付けるより、何を確かめたかと該当箇所を指す短いメモを作る案です。
架空の三社で、候補・除外・保留を分ける
次は、ある業務支援サービスを検討する担当者へ候補を渡す仮の練習です。対象は「指定地域で対象事業を運営する法人」、除外は「社内の連絡停止一覧に該当」と決まっている設定です。会社名も情報も架空です。
| 候補 | 仮の確認内容 | 調査上の判断 |
|---|---|---|
| A社 | 対象地域の拠点を公式案内で確認。法人の照合済み。停止一覧に該当しない | 候補へ残す。導入課題や連絡窓口はまだ未確認 |
| B社 | 対象条件には合うが、連絡停止一覧に該当 | 今回の連絡候補から除外。理由を指定の場所へ記録 |
| C社 | サービス名は見つかったが運営法人が不明 | 保留。公式の運営情報を確認し、別法人と混同しない |
この例ではA社も、調査条件に合っただけです。発注の意向や担当者の関心まで確認したとは記録しません。次の営業担当には、残した理由と不足する確認を一緒に渡してください。
B社を件数の目標に合わせて候補へ戻したり、C社に似た法人名を補って調査済みにしたりしないでください。確認できた件数と、保留した件数を区別して報告する案です。
仮説は、売り文句より確認の質問へ変える
候補に接点があると思ったら、「なぜ関係があると考えたか」と「まだ分からないこと」を並べましょう。架空のA社が拠点の案内を出していても、業務の引き継ぎに困っているかは決めつけないようにします。
練習メモは「事実:新拠点の案内がある」「仮説:拠点間で同じ作業を扱うなら、手順共有の検討余地があるかもしれない」「質問:拠点間の作業手順は現在どのように共有していますか」と分ける案です。仮説を顧客の発言欄へ入れないでください。
接点が弱ければ、そのまま弱いと報告します。会社紹介の言葉を無理につないで、必要性を作る作業にはしないようにしましょう。質問の組み立ては営業ヒアリングの進め方、確認できた希望から提案へ進む段階は営業提案の構成に分けて学べます。
調査を閉じる条件と、引き継ぐ相手を決める
終えるときは、対象法人、条件に合う根拠、公式ページと日付、未確認事項、社内の除外確認の状態を一枚へまとめます。文章を長くするより、営業担当が事実の箇所へ戻れる参照先を残す案です。
調査に時間を使い続けないため、着手前に必要な項目と相談する区切りを決めておきましょう。法人が特定できない、条件に関係する情報がない、情報が食い違う場合は、追加で何を調べるかを担当者へ相談します。空欄を推測で埋めるより、どこまで探したかを残してください。
担当者へ渡す際は「候補に残した理由はこの二点です。連絡窓口と必要性は未確認です」と説明する練習をします。連絡する人と方法が決まる前に、自分で問い合わせフォームへ送信しないでください。今日の一歩は、架空の一社について事実・仮説・質問を別々に三行で書くことです。